商業利用される動物の最後
人間と暮らす動物にはいろいろな種類があります(生物種とは別の、利用の種類)。
その中に、家畜のように使役や食肉消費を目的としたカテゴリーとは別の、生きたままの商業的な利益を目的としたものもあります。
例えば、展示でいうと、動物園、水族館、サーカスなど比較的大きなスケールから、個人でやっている移動動物園や動物ショー、カフェやレストランの店内や屋外で飼っている小動物など(たまに大きな動物もいますが)。
昔の日本によくあった、イノシシ、タヌキ、シカ、そしてクマまでも(!)が、「お店の横の柵にいる」、いわゆる客寄せの動物たち。
危険動物の飼育が規制されるようになり少なくなりましたが、現在では「めずらしい」動物などがあります。
例えば、私の家からそう遠くないところに、ポニーが道路わきにいるお店があります。
または、ふくろう、フラミンゴなど、本来は人間と暮らすのにあまり適さないと考えられる動物も、見たことがあります。
その中には、その動物との本当の絆を築いて終生飼養を当たり前としている良心的なケースもあるでしょう。
しかし多くの場合、「商業的な価値」が薄れ、コストばかりかかるようになった動物を、それでも飼育していくケースは、特に大きな規模のビジネスでは稀だと言われています。
2013年、馬肉がマクドナルドのビーフバーガーや、大手スーパー Tesco の食肉売り場に混入したとして、ヨーロッパ(特にイギリス)では大きなスキャンダルとして報じられました。
The Guardian紙より
もちろん、ビーフだと言っているのに馬肉であった、というのはサプライチェーン管理の視点からショッキングなことであり、これは刑事事件として取り上げられ、首相も最善を尽くして原因を究明する、という発言をしたほど大きな事件となりました。
また、ヨーロッパ人がショックを受けるのは感情的な部分で、馬肉の大部分が、競走馬含め何らかの形で人間と暮らしていた馬から来ていて、多くの場合「商業的な価値」が薄れた結果の産物である可能性があるからです。
World Horse Welfare のプレジデントであるイギリスのアン王女は、世話をきちんとされておらず放棄や餓死の可能性を持つ馬が国内に7,000頭いるという推定を受け、食肉として最後に売ることができるとわかれば、馬のオーナーがきちんと世話をするかもしれない、と発言しています。
馬の福祉チャリティの代表を務める人ですから当然、いろいろなことを知ってそのうえでの発言だと思われます。
つまり、動物が大きくなればその分、終生飼養はそのくらい難しい、ということなのです。
人間のために働いた動物たちの最後は、もっと広く知られるべきだと思います。
犬猫と同じですが、レスキューする個人の善意に頼るのは限界があります。
大元を考えてみんなで仕組みを変えること、これが動物に関して私が提案していきたいことです。
それには、知りたくなくても知らなくてはならないことが、たくさんあります。
もちろん、自分も含めて。
参考サイト
http://www.theguardian.com/uk/2013/feb/21/horsemeat-scandal-welsh-firm-recalls-burgers
http://www.mcdonalds.co.uk/ukhome/Aboutus/Newsroom/news_pages/mcdonalds_confirms_that_all_tests_for_horse_meat_are_negative.html
http://www.theguardian.com/uk-news/2013/oct/22/horsemeat-scandal-guardian-investigation-public-secrecy
その中に、家畜のように使役や食肉消費を目的としたカテゴリーとは別の、生きたままの商業的な利益を目的としたものもあります。
例えば、展示でいうと、動物園、水族館、サーカスなど比較的大きなスケールから、個人でやっている移動動物園や動物ショー、カフェやレストランの店内や屋外で飼っている小動物など(たまに大きな動物もいますが)。
昔の日本によくあった、イノシシ、タヌキ、シカ、そしてクマまでも(!)が、「お店の横の柵にいる」、いわゆる客寄せの動物たち。
危険動物の飼育が規制されるようになり少なくなりましたが、現在では「めずらしい」動物などがあります。
例えば、私の家からそう遠くないところに、ポニーが道路わきにいるお店があります。
または、ふくろう、フラミンゴなど、本来は人間と暮らすのにあまり適さないと考えられる動物も、見たことがあります。
その中には、その動物との本当の絆を築いて終生飼養を当たり前としている良心的なケースもあるでしょう。
しかし多くの場合、「商業的な価値」が薄れ、コストばかりかかるようになった動物を、それでも飼育していくケースは、特に大きな規模のビジネスでは稀だと言われています。
2013年、馬肉がマクドナルドのビーフバーガーや、大手スーパー Tesco の食肉売り場に混入したとして、ヨーロッパ(特にイギリス)では大きなスキャンダルとして報じられました。
The Guardian紙より
もちろん、ビーフだと言っているのに馬肉であった、というのはサプライチェーン管理の視点からショッキングなことであり、これは刑事事件として取り上げられ、首相も最善を尽くして原因を究明する、という発言をしたほど大きな事件となりました。
また、ヨーロッパ人がショックを受けるのは感情的な部分で、馬肉の大部分が、競走馬含め何らかの形で人間と暮らしていた馬から来ていて、多くの場合「商業的な価値」が薄れた結果の産物である可能性があるからです。
World Horse Welfare のプレジデントであるイギリスのアン王女は、世話をきちんとされておらず放棄や餓死の可能性を持つ馬が国内に7,000頭いるという推定を受け、食肉として最後に売ることができるとわかれば、馬のオーナーがきちんと世話をするかもしれない、と発言しています。
馬の福祉チャリティの代表を務める人ですから当然、いろいろなことを知ってそのうえでの発言だと思われます。
つまり、動物が大きくなればその分、終生飼養はそのくらい難しい、ということなのです。
人間のために働いた動物たちの最後は、もっと広く知られるべきだと思います。
犬猫と同じですが、レスキューする個人の善意に頼るのは限界があります。
大元を考えてみんなで仕組みを変えること、これが動物に関して私が提案していきたいことです。
それには、知りたくなくても知らなくてはならないことが、たくさんあります。
もちろん、自分も含めて。
参考サイト
http://www.theguardian.com/uk/2013/feb/21/horsemeat-scandal-welsh-firm-recalls-burgers
http://www.mcdonalds.co.uk/ukhome/Aboutus/Newsroom/news_pages/mcdonalds_confirms_that_all_tests_for_horse_meat_are_negative.html
http://www.theguardian.com/uk-news/2013/oct/22/horsemeat-scandal-guardian-investigation-public-secrecy
2016-05-14 11:09